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YC W15 卒業スタートアップ: お世話になりたくないサービス『Rescue Forensics』

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Rescue Forensics

 アメリカでは毎年10万人のもの子どもが人身売買の対象とされ、その多くが児童買春の対象にされるという。とはいえこの数値を見ても、日本であればこれがスタートアップの事業領域になるとはなかなか考えられないだろう。それを実現したのが『Rescue Forensics』だ。

『Rescue Forensics』は各都市の警察組織などを顧客とし、インターネットを通じて収集した人身売買調査に有益な情報を提供している。サービスを通じて何かの判断を下すわけではないが、警察が収集するには難しい、ごく小さなインターネット上の動きまで収集することができる。

Co-Founderの2人はロースクールを卒業後パートタイムでこの事業を行っていたが、Y-Combinatorの面接時もし受かったらフルタイムで本事業に取り組むと宣言、実際に『Rescue Forensics』として取り組むに至った。サービスローンチから既に10名の被害者を救出しており、800以上の都市をモニタリングしている。

一見ビジネスチャンスが想像できない場所にもたしかに市場はあり、テクノロジーが人を救うことができる。そんなことを思わせてくれるスタートアップである。

※参考記事:Software Eats Sex Trafficking: YC’s Rescue Forensics Aids Law Enforcement In Finding Victims | TechCrunch