Innobeat

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YC W15 卒業スタートアップ: 家にいながら処方薬を受け取れる『NimbleRx』

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NimbleRx

体調が悪いとき、やっと診察が終わったと思ったら今度は薬をもらうまでに長蛇の列…そんな経験をしたことはないだろうか。あるいは、出勤前に病院に寄ったけど薬を受け取るまでの時間を取れなかった、そんな経験もあるかもしれない。

そんな問題を解決するのが『NimbleRx』だ。その内容は診察を受けた病院からサービスを通じて薬局へ処方箋が送られ、それを指定した住所まで同日に配達してくれる、という単純なものだ。提携している保険に加入していること、及び『NimbleRx』の会員登録を済ませていることが条件となるが、処方箋の受け取りや配達が簡単に第三者に対応を依頼できる商品ではない、という点にポイントがある。

アメリカにはHIPPA(The Health Insurannce Portability and Accountability Act:医療保険の携行と責任に関する法律)という法律があり、基本的に医療データを取り扱うサービスはこれに準拠していることが求められる。もちろん『NimbleRx』も準拠しており、これによって他の配達代行サービスそのまま参入することは難しい分野だろう。

また、日本のように国民皆保険制度を持つ国は限られており、アメリカでも基本的にはそれぞれに医療保険に入ることが求められる。そのため、保険会社の顧客に対するサービスの一環として『NimbleRx』のようなサービスは重宝されるのだ。実際配達の際、顧客は手数料無料で利用できるとなっているため、おそらく保険会社や薬局がその代金を負担しているのだろう。