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YC W15 卒業スタートアップ:レストランの味を家で再現する 『Cinder』

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Cinder

IoTの波はキッチンにも到来しており、今回のYC Demo Dayではこの『Cinder』と真空調理法のためのハードウェア『Nomiku』が発表された。どちらも既存のキッチン用品をITにつなげただけではなく、新たな調理の形を提案している点が面白い。

『Cinder』は正確な温度管理によってあらゆる食材を絶妙に焼きあげる調理器だ。肉を焼けばレアからウェルダンまで好みの焼き加減に焼き上げ、さらに食べる時まで適当な温度で保つことができる。もちろん肉だけでなく、玉ねぎを入れれば炒めものからキャラメリゼ、コンフィにまですることができる。

デバイスのインターフェイスにはアプリを使っており、アプリの表示に従って選択するだけで最適な温度と時間を設定。すると、調理が終わった際にプッシュ通知で知らせてくれるため、調理中はキッチンを離れることができる。

『Cinder』は昨年9月にサンフランシスコで行われたTechCrunch Disruptに参加しており、またY Combinatorに参加する以前にハードウェア専門のインキュベーター、Highway1を卒業している。CEOは大学卒業後にトヨタの日本本社にて勤務、MBAを取得したあとにPARC研究所などで働いていたCTOと共に『Cinder』を創業した。

現在プレオーダーを受付中で1台あたり$499、発送は2016年春予定とのこと。少し高く感じるが、Webサイトのトップページにあるステーキを目にすれば購入を検討したくなるかもしれない。