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YC W15 卒業スタートアップ: 医療現場の効率化を促す『analyticsMD』

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analyticsMD

 病院に行くと医師は忙しそうでなかなか話をする時間がない。そんな不満はどの国でも同じ。3分診療などと揶揄する言葉もあるが、それは医療スタッフが悪いわけではないはずだ。

この問題をテクノロジーで解決するのが『analyticsMD』である。このシステムは、内外部からのデータを元に機械学習や経営工学のアルゴリズムによってリアルタイムに解析、リソースがどれだけ必要なのかを推測して起こすべき行動を提示する。これまでにも状態をモニタリングするダッシュボードは数多くあったが、データのパターンを解析しながら異常な状態に対しアラートを上げられるというのがその強みだ。

またもう一つの強みが、ERから手術室、病棟など様々な現場に適用できることだ。電子カルテ情報や医療機器の記録、ベッドに取り付けたセンサーから人事管理システムまであらゆるデータの解析に対応していることで、使用用途に制限がない。

当初はリアルタイムダッシュボードとしての機能のみで提供していたが、そこに見えるデータを活かす部分に難しさがあると感じてこのようなシステムに進化したという。既にサンフランシスコの病院等複数の顧客がいる『analyticsMD』が今後医療システムの改善に貢献することを期待したい。

※参考記事:AnalyticsMD Applies AI To Optimize The ER | TechCrunch